. né

アボカドたべたい

わたくしごと

 

 

2009年4月3日、彼はアイドルとして生まれた。

 

 

そして、公式に発表されたわけでも、ブログで何か報告があったわけでもなかったけれど、2019年3月31日が彼の卒業式だった。

 


あれから10年、正確には9年11ヶ月と29日だったけど。平成31年度、及び令和元年度の新卒社会人として、新しい方向に歩みはじめた。拍手!

 


アイドルとしての彼が最後だったことを知ってから今日まで、毎日泣いた。大切なものは失ってからその価値に気付くなんて、とうの昔から知っているはずのことを突き付けられた。好きだった。

 

 

うまく眠れなくてうまく起きることもできなくて、何も食べられず1週間で5キロ落ちた。学校行ったら痩せた?ってめっちゃ聞かれた(^o^) おすすめはしないけど良いダイエットだよ。10日もすれば絶賛リバウンド。担当として最後を見届けなかった自分に腹が立ったし、意地でも松竹座に通えばよかった。アイドルとしての勇姿、どんな一瞬も逃さず心に刻みたかった。どれだけ後悔しても、わたしは自分の意志で松竹座へ行かなかったわけだし、もうアイドルとしてステージに立つ彼のことは見られないし、今どこで何をしているのかすら知らない。

 


わたしがアイドルにときめきを感じるようになった頃から、彼はそんな世界にいた。顔も名前も知らなかったけど、アイドルだった。夢をもらった。希望も、光も、輝きも、愛も、すべて彼らアイドルがくれた。要はおたくだからね。

 


感情論のおたくだから、好きで好きで仕方なくて、これ以上好きになってしまったら何かが壊れる気がして、愛を捻じ曲げたくなくて、担当でいることを辞めた。衝動だった。メディアに出た写真を見て鳥肌が立った瞬間が忘れられない。突然の寒気かと勘違いするくらい、ビビッときた。それなのに、降りた!もう戻らないと誓った、2018年8月。理由なんて、ただの言い訳にすぎない。わたしは、あとで後悔してしまうことに気付けなかった。気付かない振りをした。今考えると本当にあほだなあと思うよ。

 

 

彼を好きになったときにはもう非公式のユニットしかなかった。年をふたつ変えて関西ジュニアにもグループ化の風が吹いたとき、その中に彼が選ばれることはなかった。

 


もういなくなると知って、会いに行かなくてごめん、そればっかり思って、もっとたくさんお手紙をだしていれば、もっと無理をしてでも積んでいれば、ギリギリアウトな多名義でもしていれば、もっとたくさんグッズを買っていれば、担当でいることを辞めたりしなければ、こんな新年度を迎えなくて良かったのかもしれない。彼がなやんだとき、少しでも何か違えば踏みとどまってくれたのかな。

 

 

最後の日、7人だったけど並んでくれたと聞いて少し嬉しかった。皆が皆、それぞれを大切に思ってくれている。仲間だ。非公式がなんだ、デニムって水色扱いでいいのかなあ。濃いデニムなら紺?水色の雑誌が多かった。あれ、わたし毎回デニムを身につけて松竹座へ通った気がする。主張がすごい。担当が一択。掛け持ちだったんだけどな!(小声だよ)

 

 

唯一好きじゃないところがあったとすれば話し方がヤバいところだけど、ヤバい話し方する彼のことを思い出しては好きが積もる。こまる。もう一般人なのに。

 

 

アイドルじゃない彼のことは虚像にさえできないし、今もどこかでアイドルなんじゃないかと思ってしまう。いちおたくの理想を押し付けてごめん。並々ならぬ覚悟を持って決めたはずなのにね。

 


だから彼のいない未来に乾杯なんてできるはずがない。立ち直ろうと顔を上げてもそこに道なんてないように思えた。一寸先ですら見えなくて、涙で底なしの沼が広がっていくだけだった。乾く間もないまま、そこに雨が降ったりした。何度エイプリルフールを願っても、変わらなかった。

 


彼の決断に追い付けないことも、そんな決断をさせてしまったことも、10周年おめでとうの気持ちすら伝えられないことも、何もかもがくやしい。「皆に笑顔を届けたいです」「皆の一番星になれるように頑張ります」彼の過去がずっとずっと輝いたまま頭から離れない。スキャンダルだって謹慎だって、もう何でも良かった。去年の春にUBを見られなかったことだけはまだ根に持つけど!見たかったよ!

 


何もできなくてごめん。好きだという気持ちは見えず、形にならず、ただただ非力だった。所詮ちいさなおたくなんて、ほぞを噛むだけだった。ごめんなんて思うくらいなら、会いに行くべきだった。終わりがくることをはじめて想像してから、どんな気持ちで過ごしていたのかわたしには分からない。苦しかったかな、もうこれ以上彼が苦しむことのないように、祈ることしかできない。あたたかい愛にまみれて生きてほしい。あと顔面を星型にしたら至急連絡がほしい。見たい。絶対に笑ってやる、あんな綺麗な顔のどこが気に食わないんだと思ったら星型じゃないところって。あほなのか?

 


これを書きながらまた泣いてるけど、もう泣きません!彼に倣ってわたしも前を向く。何年か続けたドラムも、大学のOCも、本命でもないのに臨んだ記念受験も、フランス語も、全部彼に倣った。勢いあまってフランスの大学にまで少し通ったけど、彼がしていることはわたしもしようと思える。4月からまたドラム始めたよ。だから前を向く。無理矢理でも、前を向かなきゃいけない。そんなにたいそうなことなのかと思うけど、覚悟を決めなきゃ動けない。大袈裟すぎてウケる。もうアイドルじゃないのに生きる糧にする。ごめんね、好きだからさ。届かない愛として持っててもいいかな。

 


約10年間ありがとうな。アイドルとして青春時代を駆け抜けてくれてありがとう。前日に心の準備なんてできなかったけど、皆にわかるようにけじめを付けてくれてありがとう。

 


どうか どうか彼のいた関西ジュニアがみんなの心に遺りますように、忘れられた過去になりませんように、彼の10年間が宝物のままできらめいていますように。絶対に開かない箱に輝きを詰め込んで、愛もたくさんに入れて、溢れたらそれをまた掬って閉じ込めたい。彼のことが好きだ。ポエマーですか?

 

 

ちゃんとたっぷり愛されてるって気付いてくれてたかな。1ミリでも伝わってたらいいな。アイドルで良かったと、思えていますように。

 

 

あたらしい場所でまたしあわせに過ごしてね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

✨未来に乾杯✨